STRATEGIC TRAINING SYSTEM

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●関節と筋肉の関連性についての基本的概念

@関節が自由に動かない場合、その関節を動かすために用いられる筋肉も自由に働くことができない。

A関節が自由に働くことができない間は、筋肉も正常に働き得ない。

B正常な筋肉の動きは、正常関節運動によって左右される。

C筋肉運動不全は、関節の異常をより悪化させる。

つまり、関節が自由に動かせないと筋肉はしっかり機能することが出来ないし、筋肉がしっかり動いてないと関節は異常を起こしやすいということです。

神経と筋肉の関係性のように、関節と筋肉も相互に作用していますので、明らかに動きに問題がある場合は手入れする必要があります。


●関節機能障害の原因

・正常運動を行っている際、不用意な動きを関節にかけたこと(例. 変なウエイトの挙げ方をしたとか、変なフォームで競技の練習をした、など)。

・関節に対する軽い外傷(関節捻挫や関節付近の筋硬縮)(例. 事故やスポーツ時の接触など)。

・重度の骨、関節外傷の治療のために行われる固定(これは関連部位だけでなく、二次的に固定を強いられた正常関節にも起こりうる)(例. 骨折後のギブス固定、ベッドレストなど)。

・また関節周囲の重度軟部組織損傷後や手術後の固定によっても起こりうる。

などがあります。


●一箇所の固定は全身に波及する

よくあるケースで、足首に距骨というのがあるんですが、そこの関節が動かなくなると、

踵が外に落ちる(踵骨内反)

足首の安定性がなくなる、捻挫しやすくなる

足の指の屈筋ばかり使う(足部回内)

足首の背屈が利かなくなる

スネや膝は外側に回転する(外旋)

腸脛靭帯、外側広筋などがガチガチになる

骨盤開く→腰が張る(腰方形筋)

外&内腹斜筋が弛緩する

横隔膜や肩甲骨周りの筋肉のコントロールが利かなくなる

腕や首にまで影響を与えてしまいます(上行性運動連鎖)。


●どうすれば良いか

ごくごく軽いものであれば、正しいフォームでトレーニングしていれば戻りますが、そうでない場合は、キネシオテープを使って筋肉の運動性を戻す、関節の調整(関節マニピュレーション)、完全に固定している場合は矯正が必要となります。

関節が正常でなければ、筋肉は正常な機能を果たすことができませんし、正常関節運動の回復なしに、筋肉は必要な大きさや筋力を100%発揮することはできません。

特に関節が完全固定を起こしている場合は何かの拍子にポンっとラッキーに戻るということは(ほとんど)ありませんので、痛みでトレーニングで出来ない、力が入らない、意識出来ないという場合は、まず関節を治したほうが早いかもしれません。

参考『関節の痛み』J.McM.メンネルM.D.