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■タラをタンパク質の主食にしたダイエットは他のソースのタンパク質(牛、豚、卵、乳製品)を主食にしたものより健康的?

・タラを主食にしたダイエットは、炎症タンパク質である、C反応性タンパク C-reactive protein (CRP)の濃度を下げる。

(※CRPの産生量は炎症反応の強さに相関するため、血清中のCRPを定量して炎症反応の指標とされる。炎症が強いほど血清CRP値は高くなる。)

CRPの濃度の高さは、糖尿病、高血圧、脳卒中、脳梗塞、心臓発作の関係があると言われている。

・研究者によると、抗炎症作用の主な働きをしているのは、オメガ3脂肪酸ではなく、タウリンではないかとのこと。

また、炎症タンパク質は、筋細胞のインスリン感受性を下げると言われているので、タウリンを含む魚介類(別にタラじゃなくてもいい)の摂取は、筋細胞のインスリン感受性を向上させる可能性がある。

・研究者曰く「hsCRPの減少は、チアゾリジンジオン(2型糖尿病の治療に用いられる)、スタチン療法(コレステロール値を低下させる)、またはライフスタイル介入で観察されたものと同様であった。これらはすべて、2型糖尿病や心血管疾患のリスクを低下させることが示されています。」とのこと。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12502490

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19022962/



■肉より魚の方が痩せる?

・魚には、N3系の脂肪酸、ビタミンD、タウリンなどが含まれ、これらが代謝率を上げている可能性がある。

動物実験では、多くの魚のタンパク質を含む低カロリーの食事は、筋肉の他のタンパク質源に基づく食事よりも筋肉のグルコース貯蔵を維持することを示している。

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・対象は、126名の肥満体型の人、年齢は20-40歳まで。

期間は8週間、コントロールグループは毎日肉、もう一つのグループは150gのタラを週3回、最後のグループは150gのタラを週5回食べてもらった。

全ての対象者のPFCバランスは、脂質35%、タンパク質17%、炭水化物48%。

・その結果、週5回タラを食べたグループにおいて、優位な体重減少と、腹部のサイズ低下を示した。

追伸、この研究の研究費はアイスランド研究基金AVS(アイスランドの漁業省)によって支払われた。アイスランドの経済にとって漁業は非常に重要で、アイスランドの輸出の63%が魚である。スポンサーは研究結果に既得権を持っていたと言えるかもしれない。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19356912