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身体が本来持つ能力を取り戻すためにやるべき4つのこと

年始で丁度良い休養をはさみ、心機一転でトレーニング、身体作りに取り組まれる方も多いと思います。

せっかくやるのであれば、身体が本来持つ機能、能力を効率よく、なおかつ最大限に引き出せたほうが良いのですが、どこから手をつけたらよいでしょうか。

 

先に結論を書いてしまうと、答えは”日常生活の中”にあります。

 

身体が本来持つ機能、能力を使うためには、”真っ直ぐ立つ、歩く、正しい呼吸をする”など、日常生活でおざなりにすることが多い、これらのことを意識的に行うことです。

当たり前の中に大切なことが沢山隠れていますので、以下で確認していってみましょう。

 

@ 重心

当たり前ですが、何も負荷をかけていない状態で真っ直ぐ立てていなければ、トレーニングをやればやるほど歪むorどんどん歪みがひどくなっていくのは当然です。怪我します。

ですので、

・足の指がまっすぐか、上向きや下向きになっていないか、前方を向いているか、重なりあっていないか。
・足の指まで意識がいっているか、などを確認し、

・歪んでいる場合はストレッチ、マッサージ、モビリゼーション、足底板(インソール)を使って可能な限り戻す。

などを行います。

 

A 呼吸

効率の良い呼吸が出来ている人は動作中のブレも少ないですし、正しい骨格配列でトレーニング出来ていることが多いです。

・胸腔内圧を高める=胸郭の安定=肩関節、肩甲帯の安定
・腹腔内圧を高める=腰部の安定=股関節、骨盤帯の安定

どの動作においても*胸腹式呼吸が出来るように。

 

「*胸腹式呼吸とは: 胸部および腹部が同じタイミングで吸気時に拡張し、呼気時に縮小する。横隔膜呼吸を用いた呼吸運動の促通にて、呼気終末における胸郭運動を十分なものにできる。

横隔膜の適切な収縮と弛緩を繰り返すことで、zone of apposition(横隔膜の胸郭内面と接している部分)の可動性を確保し、胸郭の復元力を利用した胸腹式呼吸ができる。」

参考『胸郭運動システムの再建法 -呼吸運動再構築理論に基づく評価と治療』柿崎藤泰

 

B 正しい姿勢で歩く

@とAを意識した状態で歩けば、負荷はかけずとも、自分の体重で歪みを矯正することが出来ます。

 

C筋バランス

@ABを可能な限り意識しておけば、大抵整ってくるもんですが、

・日常生活の中でのクセや(スマホやパソコン時の不良姿勢など)
・仕事で持続的に同じ動作ばかり取り続ける(職業病的なこと))
・歪んだままの状態でのトレーニング

などで、筋肉同士のバランスが悪くなると、うまくいかなくなりますので、前回の「筋バランスの改善→強みの強化、弱点部位の改善、シンメトリーの改善、怪我の予防」でも述べた、全体のバランスを調律していきます。

・優位、短縮しやすい筋 ⇔ 延長、弱化しやすい部位の組み合わせ例。

僧帽筋上部・肩甲挙筋 ⇔ 広背筋

脊柱起立筋・梨状筋 ⇔ 腹筋群

股関節内転筋群 ⇔ 中臀筋

ハム ⇔ 四頭

腸腰筋・大腿筋膜張筋 ⇔ 大殿筋

*構造的な問題でなければ、たいていは優位、短縮しやすい筋はストレッチをかけ、延長、弱化しやすい筋に収縮をかけてやると、元に戻ります。逆をしないようにだけ注意してください。

参考『姿勢の教科書』竹井仁

 

●まとめ

@ABは日中ずっと意識できるものですし、トレーニング中だと更に意識することが可能になります。

身体のどこかに持続的かつ集中的な負荷がかかり続けている状態は、力学的に安定していると言えませんし、このような状態では解剖学的にも生理学的、心理学的にもにも本来持つ能力を発揮できる状態とは言いがたいものがあります。

日常生活レベルで、矯正できたり、歪みの原因を最小限に抑えられたら、より質の高いトレーニングに繋がっていくというものではないでしょうか。

年始からトレーニングサイクルを組んでいる人は、まだそこまで強度をあげていないタイミングで、身体も元に戻しやすいと思いますので、今後のトレーニングの効率を上げると思って、是非試してみてください。

 
 
 
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